「行く」は行き帰り、行き来する、行きつけなど、要するに行くことですね。
「いく」は、うまくいく、合点がいくのほか、満足がいくなど、「行く」の意味が薄れていますね。また、消えていく、減っていくなど、補助動詞の「て」が加わったとき。
それでは、「いく」と「ゆく」は、どう違うのでしょうか。
「いく」は口語的、つまり日常的に使う言葉です。学校に行(い)きますと言うけれど、学校に行(ゆ)きますとは言いませんね。
「ゆく」は詩的な言葉使いですね。「ゆく春や」「滅びゆく」と言うと、ロマンチックですよね。
それでは一句。
「夏がゆく 行(ゆ)きずりの恋 行(い)き止まり」